下校のとき…

…もうつきあっちゃえば!

…もうつきあっちゃえば!

実は2学期の間中、ごろなは試練の日々だったのでした。

下校班に女ボスがいて、ごろながターゲットになってしまったのです。

下校班は、帰りの会が終わって、外に並んだ順で歩いて帰るんだそうですが、途中からはみんなバラバラになって歩き出すとのこと。女ボスはゆうゆうと折り紙を折りながら、のろのろ歩く。

そして、「あたしのこと追い越していっていいよ。…ごろなちゃん以外は!」と他の子たちに言うのです。

みんなが帰りを急いでばーっといなくなる中、ごろなだけが取り残されるのでした。女ボスを追い越そうとすると、ランドセルをひっぱられ、足でケリを入れられるんだとか。

死ぬほどのダッシュでゼーゼーしながら帰ってくることもありました。「今日はうまくいった!すっごい追いかけられたけど、超走った!」って。

また、クレヨンしんちゃんで学んだギャグをお返しして、ボスが笑っているすきにダッシュして帰宅することも。

本人は大変だけど、それもまた学びだよね…としばらく見守っていたのですが(迎えに行くことも何度かありましたが)、3学期になって、全然その報告がなくなったのです。

…理由は、ターゲットが変わったから。

今度は別の男の子に全く同じことをするようになったんだとか。
(男子をも制するとはなかなかのもんよ女ボス)

「あたしのこと追い越していっていいよ。…○○以外は!」

みんながクモの子を散らしたようにばーっといなくなる中、
ごろなだけはそのターゲットになった男子と並んで、一緒に帰ってくるのだそう。

「…だって、ごろながそれされてたとき、すごーくいやだったから。それ知ってるの、ごろなだけだから。」

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その子、ごろながそうやって一緒に帰ってくれたことを
一生忘れないと思うよ。

いじめをかばってくれた人のことって、一生忘れられない。

逆に、友だちをいじめたことも、心に一生消えない傷になって残るよ。

私もそうだったから。
だから、このふたつのことをいつもごろなには言ってる。

小学生って、あやうくて、つらくて、だいじな毎日を積み重ねてるんだなぁと思う。

ごろなにイライラすることが最近多かったけど、良いところもいっぱいあるんだってことを、今日は心に留めておこう。