初めてのお気に入り

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プゥコは年頃になっても
なかなかお気に入りの人形ができなかった。
しいていてば、犬のぬいぐるみを
保育園に持っていくことがあったけど、
保育園についた途端、
忘れてしまう程度の薄情さだった。

2歳の誕生日にお人形をあげたのだけど、
こわかったのか、箱からでてきた途端、
ビックリして放り投げられた。
そして今に至るまで
お人形遊びをしない女の子だった。

それが、先日トイザラスでプゥコ
「かわいー!!!」と叫んで、
ある人形から離れなくなってしまった。
抱っこして頭をなでなでしている。

「そんなん、どうせすぐ飽きるよ。
もっとブロックとかねんどとか、
長続きするものを買おうよ。」

と、言ったのだけど、
相当気に入ったみたいで、
他のどの売り場に連れて行っても、
トコトコとそのぬいぐるみの前に戻ってしまう。
そしてかわいいかわいいと言っている。

しょうがないから買うことにした。

でもだって聞いてよ!
ただのアンパンマンのぬいぐるみなんだもん!
そんなの今まで何度も見かけたはずだし、
一目惚れしたとは信じがたいよ。

買おうとして手にとったら、ただのアンパンマンではなく、
オムツをはいた赤ちゃんアンパンマンだったことが発覚。
まぁ、それはちょっと珍しいか。。

…と、しぶしぶ買ってやったものだったけど、
その日以来、片時も離さずかわいがっている。
初めてのお気に入り。
何がヒットするかわかんないもんだね。

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