ぷっちょ

7

実は、お菓子に関しては高級志向の私。
特にコーラ味とかグミとか
イチゴ香料のポッキーとかは苦手。
チューイングキャンディーも苦手。
ねるねるねるね、みたいな食育玩具の味も苦手。
マーブルチョコも苦手。

ところが、プゥコは庶民派お菓子が大大大好き。
おいしいものは共有したい派のプゥコは惜しげもなく
「おかーしゃんも食べな。」と口にいれてくれる。
断ると「なんで!?」とビックリされる。

そして、いちご味のぷっちょも
当然のように、私に配給されたのだが…

とれちゃったんです。
さし歯が。(もちろん私の)
即、プゥコ連れで、歯医者へ行くことに。

歯医者さんが

「どうしてとれたんですか?」というので、
「ぷっちょが。」

と言ったら、ものすごくウケてた。
治療中、神妙に待合室で治療が終わるのを待っていたプゥコ。
私の歯がなおったのを確認しながら心配そうに、

プ「もう、ぷっちょは食べないからね。
  ポイって捨てちゃってね。」

その日、会社から帰ってきた相方に、
カバンをおろす時間も惜しんで、
トップニュース扱いで歯のことを一生懸命説明してた。

プ「……だからね。プゥコ、ぷっちょはもういらないの。」

私の身を削った事故が、思いがけず、
ぷっちょ嫌いになる原因になったようで。