足の指

3

「1、2、3…(中略)10!
 おかーしゃんおかーしゃーん。
 足の指ってね、10本あるのよ!
 すっごーい!って思ったのよ。」

そうかそうか。
世紀の発見の瞬間に居合わせることができて、
ワタクシも光栄であります。

「みてみて!もう1回かぞえてみるから。
 1、2、3…(中略)10!
 ほらね、この子(小指)が10の子なのよ!
 この子の名前はねぇ…」

10番目の子に名前をつけるんだね。
10君とか?10ちゃんとか?

「名前は、も、じ、あ、君!もじあ君って名前にしゅるね!」

うわぁ、フリーダム!

それからというもの、
毎日のように、家族全員の指の数をかぞえて、
「今日も10あったよ!良かったね。」
と教えてくれる。
「今日は9だったよ!」なんて言われたら怖いけどね。